この織部のぐい呑みは、青織部の銅緑釉の部分に銅緑釉ではなく、鉄釉(長石釉+鬼板)を掛けた黒織部のぐい呑みです。鉄絵の上には長石にうばめがしの灰を少々いれた長石釉が掛けてあります。色相は窯の中で置き冷ましにしましたので黒というよりもこげ茶に近い色に発色しています。しっとりとしたつやがあり深みのある釉調といえます。伝世の黒織部でも引き出し黒ではなく、このように置き冷ましの黒織部もあったと思われます。 |
鉄釉を掛け分けた窓には、すすきの咲く池の周りを自由に飛び回る蜻蛉を鬼板で描いてみました。武将の好んだ蜻蛉(勝虫)でもあり、やさしさの中にきりっとした強さが感じられるそんな織部のぐい呑みです。高台はふっくらとしたつくりで、温かみのある緋色が出ています。 |
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ぐい呑みを作る時は、口あたりの良さと、手に取った時の心地良さを大切にしながら、使用している土の味わいがでるよう、心がけて作っています。
趣味の時間ともいえる晩酌タイム。心地よいお酒の時間を楽しむために、是非自分の好みに合ったぐい呑みを探して見て下さい。黄瀬戸や唐津などの伝統的なぐい呑みからオリジナル釉の個性的なぐい呑みまであります。どうぞ他のぐい呑みもご覧下さい。